2学期の終業式で、「愚か者」「賢い者」という話をしました。
リスは、自分がとったドングリなどの餌を、後で食べるために地中に埋めて隠します。しかし、リスは隠した餌を、どこに埋めたか忘れてしまうことがあるそうです。何と愚かなことか。
忘れられた餌は、芽を出し、大きく成長し、たくさんのドングリを生み出します。次の世代のリスたちはそれを食べます。もし、リスが餌の隠し場所を忘れない「賢い者」であったら、木が育たず、次の世代のリスたちが食べる餌がなくなってしまうかもしれません。そう、種が絶えてしまうかもしれないわけです。
さて、餌の隠し場所を忘れるリスは、本当に「愚か者」なのでしょうか。こんな見方ができないでしょうか。リスは、目先の餌にとらわれることなく、将来のために餌を残すという行動をしている。だとしたら、きわめて「賢い者」と言えます。
自分を振り返ってみましょう。目先のやりたいことばかり優先していませんか。将来の自分のために、少し我慢をし、今やるべきことをしっかり行う「賢い者」になれていますか。餌がほしいときに慌てても、種をまき木を育てていなければ、餌はありません。
冬休みは「賢い者」になる大きなチャンスだと言えます。有意義に過ごしたいものですね。