2学期の終業式で、「価値のない人はいない」という話をしました。
私は最近、自分の価値について疑問をもっています。
みなさんの学校生活を考えてみましょう。もし、私がいなくても、授業は行えるし、給食も食べられます。いつもと変わらず、みなさんは何も困ることはありません。私は必要ないのではないか?
私の家庭生活では、11月に孫が生まれました。とてもうれしいことです。しかし、私にできることは、ほとんどありません。娘(孫の親)と妻が、孫の世話をしっかりしているので、私の出番はありません。孫の周りをうろうろするだけで、じゃま者になっているのでは?
そんな私の気持ちに関係なく、孫はかわいく、宝物です。娘や妻、そして私も、孫の様子に一喜一憂しています。あくびをしたとなれば、「大きなあくびができて、偉いね」、うんちをすれば「たくさん出せてよかったね。がんばったね」などです。みなさん、うんちをしただけで褒められるなんて、私の孫は幸せだと思いませんか。ほのぼのとした時間を送っているときに、本当に幸せなのは孫ではなく、自分たちだということに気付きました。
赤ちゃんが、周りの人を幸せにしてやろうと思っているとは思えません。自分の欲求を表現しているだけだと思います。しかし、そのことで親や周りの人たちは、何物にも代えられない喜びを得て、幸せを感じます。つまり、赤ちゃんにはそういう素晴らしい価値があるのです。
私は、以前読んだ本に「価値のない人はいない。自分の価値を忘れている人はいるけどね。」と書いてあったことを思い出しました。私にも赤ちゃんの時があったはずです。その時は、きっと周りの人に幸せを与えていたに違いありません。
私に価値がないという疑問は、価値を忘れているだけかもしれません。考えてみました。学校では、授業は行っていませんが、みなさんが勉強できるような教育環境などを整えたりしています。先生方と、よりよい授業について話し合ったりもしています。家庭では、孫のベットを組み立てたり、荷物を運んだりしています。いくつかの価値が見つかってきました。
みなさんは、自分には価値がないと思っていませんか?絶対にそんなことはありませんよ。自分の価値を忘れているだけです。慌てずに一つ一つ自分の価値を思い出してください。